昔から行われていた夢見による吉きょう判断
普段、夢のことなどそうは意識しないだろう。ところが、この夢たるもの、これがゆめゆめバカにすることができない。
そんなこと夢にも思わなかった? では夢と人類について少し語ってみるとしよう。まず、大昔から人類は夢に導かれてきたという側面も持ちあわせている。夢見の良し悪しは、その日一日の吉きょうを判断するうえで大変重要なものであったのだ。
実際、夢見による吉きょうの判断は、政治上の方針を決めるうえでも重要な役割を果たしていた。夢による占いは古今東西、人類に普遍的なものなのかもしれない。今でもある部族などは、家族全員の夢の内容を一家の長がチェックし、それに応じて一日の行動を決めていたりもするのだ。
それでも、あなたは「夢占い」と聞いたとき、「そんなもの迷信さ、時代遅れも甚だしい」と思われるかもしれない。でも、ちょっとだけ耳を傾けてほしい。これから回を重ねてこのコラムの中でお話ししようと思っていることは、単なる「夢占い」の話などではない。
夢占いの場合は、夢を見た後ではじめて、その内容から「夢の意味」や「未来のこと」を占うという方法であり、どこか受け身的な感じは否めない。ここでは、もっと積極的に夢を活用する方法として、「夢見のテクニック」と「夢の中から成功のヒントを取り出す方法」について述べようと思っている。いわば、積極的「夢」活用法といったところだ。もっと平たく言えば「夢見術」、逆に難しく言えば「応用無意識学」という言い方もできよう。
「意味のある夢」を見ることが重要なテーマ
では、それによってどんなことが可能になるのか? 一つは、問題解決のヒントである。生活の中で生じた困った問題、あるいは学問上の未解決の問題などがあったとする。それら問題解決のためのヒントを夢から得ることもできるのである。それに、ある程度の熟練が必要だが、夢の中から未来の情報を取り出すことだってできるだろう。
事実、宝くじが高額当選するという夢をみた人が、実際に宝くじを購入してみると、夢の通りの大当たりをしたという話は世界中にある。つまり、ただの夢ではない、「意味のある夢」というものもあり、これを見定めることが重要なテーマとなってくるのだ。
そうした「夢予知」活用法のレクチャーも次回から詳しく述べていきたい。今回は、それまでのウォーミングアップとして、まずは「夢」というものを、もう少し意識した生活を心掛けていってほしい。そうすることは、あなたの「無意識」(潜在意識)に刺激を与えることにもつながるのである。
そして、「無意識」(夢意識)こそは未来の情報を知るうえで、そして願望を成就するうえでも大いに活用できる、あなたにとって最も有望な人生のアドバイザーなのだと知っていただきたい。
夢は「願望充足の場」ではなく「願望成就の場」
かの著名な心理学者フロイトは「夢は無意識の王道」と言った。また「夢は願望充足の場である」とも言った。さらにフロイトの弟子アドラーはそれを「自己主張の場」、そしてもう一人の弟子であるユングは「精神を正しく保つための保障作用である」と表現した。
私なら新たにこう付け加えよう。「夢は願望成就の場でもある!」と。すなわち、夢というものは普通、心の中にある何らかの願望が寝ている間に浮かび上がってきて、それが心に表現されたものだともいわれるのだが、ここではもう一歩踏み込んで、「夢を、単なる夢に終わらせず、願望を叶えるための道具として使ってやろう!!」というわけだ。これまでの「なんだ、夢かぁ」というぼやきも、「やった、夢見の感触よし!」という前向きな姿勢で臨みたい。
夢を「願望成就の場」として利用しようとする場合、あなたはまず、叶えたいと思う願望を明確に、そして強く、心の中に描いていないとならない。誰でも願望は多く持っていることだろう。しかし残念なことに、それらに対する意識は散漫になりがちで、なかなか潜在意識にまでは到達できないのである。
もし、あなたの願望が明確であり、また普段からその願望が達成されたシーンが強く心の中に焼き付けられているとするなら、それだけその願望が成就する確率は高くなるのである。このことは「成功をもたらす信念の魔術」とか「願望を成就させる潜在意識活用術」などとして、今ではよく知られるようになった。
そして、この願望実現のシーンを眠りにつく際に、もう一度心の中に鮮明なイメージとして蘇らせるのである。あなたは、その映像を見ながら、その映像を楽しみながら、眠りにつくだけである。そこには何の不安も、そして恐れもない。すべては自分が望むイメージなのだ。誰に見せるものでもないのだから遠慮することはないだろう。自分の創り出した願望イメージの中で、とことん楽しめればいいのである。
潜在意識はあなたのすべてを知っている
眠っている状態に移行することは、意識の世界から無意識の世界へと突入することである。無意識の世界へと移行する、その瞬間、あなたが心に抱いていた最後のイメージは潜在意識を活性化させる。だからそれは、実に重要な「時」なのである。
うまくいくと、あなたの願望イメージは潜在意識の中に取り込まれ、そして、潜在意識はその願望が実現されたシーンを「夢」として、あなたの心に投影するということもあるだろう。このとき、あなたの潜在意識は、そうした願望実現シーンを「単なる夢」として投影するわけではない。その夢の中には、あなたの願望を現実世界で実現化するための(また問題を解決するための)、多くのヒントが与えられているのである。
だから、夢の中のヒントを見逃してしまうのは、せっかくの潜在意識からの貴重な情報をドブに捨ててしまうようなもの。夢うつつで寝過ごすよりも、夢情報の見過しのほうに、より注意したい。このように潜在意識は、あなたの全てを知っていて、またあなたが望んでいる願望、また抱えている問題までを把握しているのである。そんな潜在意識が、あなたにヒントを教えるための方法の一つが、夢というわけである。
]]>困窮生活を救った夢のお告げとは
今回は私が若い頃に見た、不思議な夢のことをお話ししよう。夢の中で私は、宝くじ売り場の前に立っていた。そして、次の瞬間、ある声が聞こえてきた。その声は心の中に直接響いてきて、私に対して、次のような内容のことを伝えてきたのだ。
「宝くじで10万円を当てたければ、インスタントクジ券を8枚買うように。その中に、10万円の当たり券が必ず入っているから・・・」
そこで夢の中の私は、インスタントクジ券をお告げ通り、8枚分購入し、それらをスクラッチしていくと・・・そう、お察しの通り、その中の1枚は見事、10万円の当選券であったのだ。「やった!」・・・
普通の人なら、ここで目が覚めると「なぁんだ、夢かぁ」と、落胆するだろう。でも、無意識の力を確信し、夢の内容を常に重視していた私は、この夢の内容には、宝くじで10万円を当てるための重要なヒントが隠されているに違いないと、素直に感じたのだ。というのも、この夢を見た頃の私は大変お金に困っていて、せめて10万円だけでも手に入れば、どんなに助かることだろう、などと考えていた時期だったのだ。
当時、治療が済んだはずの歯が急に痛み出し、それまで通っていた歯科医院に行ったところ、夏休みということで何日も休業の状態となっていた。他にも開いている歯科医院はあったのだが、そこは治療費がべらぼうに高いことで知られる、近所でもかなり悪名高い歯医者のいるところだった。
しかし、歯が痛くて何も手につかなかった私はまさに、藁をもつかむ、の例えどおり、その歯科医院へと駆け込んだ。その結果、歯の痛みは止んだものの、なぜか他の歯まで含めて数本も治療され、さらに歯にブリッジを掛けることを勧められ、そのためには数十万も掛かるなど、御多分に漏れず高い治療費を請求される羽目となった。
それに加え、人のよかった私は、知人からの勧めだけで高額商品の購入契約を交わしてしまい、その支払いにも苦慮していたのだ。このようなわけで、その時の私には、ある程度まとまったお金が必要だった。
インスタントくじ8枚の中に10万円の当たりが!
先ほど話した夢は、そんなときに見たものであった。その日、私が宝くじ売り場で、夢で得たお告げの通り、インスタントクジ券を買ったことは言うまでもない。しかも、夢の通り8枚という中途半端な枚数分を買ったのだ。そして、その中の一枚が、本当に10万円の当選券だったというわけだ。
これぞ「無意識の力」なのだ。その力を信じていたからこそ、私は夢のヒント(情報)通りに8枚分購入したのだ。それをインスタント以外の他の宝くじにしても、あるいは5枚や10枚買っていても10万円の当選は果たせなかっただろう。8枚買ったからこそ、その中に10万円が含まれていたのだ。もちろん、この10万円のみでは、私が必要としていた金額には満たなかったのだが、その後、事態はよい方向に進展していった。
歯の治療は、元々通っていた歯医者へ行くと、ブリッジを掛ける必要はないと言われ、他の歯も安い料金で丁寧に治療されたし、また高額で買わされた商品についても、スムーズに契約解消することができた。結局、当選金の10万円もその時には使われることなく、貯金されることとなったのだ。読者諸氏も、もっと夢の中のヒントを見直してみよう。
夢に出てきた馬を勝って次々に的中!
読者は、ジョン・ガドリーという男のことを御存知だろうか?このガドリー氏は、夢による情報から、何度も競馬で大当たりしたことで知られる人物なのである。
事の発端は、ガドリー氏がまだ学生であった1946年3月8日、その日の夜に見た彼の夢から始まった。夢の中で、彼は新聞の夕刊を手にとり、バインダルとジュラディンという名前の馬が勝ったという、競馬のレース結果を読んでいた。翌朝、彼は新聞を見て、実際にその2頭の馬が次の競馬で走ることを知り、友人達にもその夢のことを話したのだ。
正夢の可能性もある、ということで、数人の友人と共に、その2頭の馬に大金を賭けることにした。そして見事、夢の情報通りの勝ちを得たのだ。翌月の4月4日にもまた、チューバーモアという名の勝ち馬の夢を見たので、このときもさっそく、彼はその馬のことを調べてみた。
実際には、チューバーモアという名の馬は存在しなかったが、似た名前でチューバーローズという名の馬が出走することが分かった。彼が、この馬に賭けたことは言うまでもない。そして、またも夢の情報通り、その馬は勝ったのだ。
さらに、こんどは数ヵ月後の7月2日の夢になるが、このときはモニュメンターという名の馬が勝ったことを、電話ボックスの電話から聞いているという夢を見た。翌朝、いつものように調べてみると、出走する馬でそれと近い名前に、メンターズという馬がいることが分かった。彼はその馬に賭け、そして勝った。
これだけの見事な予知夢なので、当然に人々の話題となり、翌年はレース前に彼が見た勝ち馬の夢情報について、3人の証人を立てて、その署名とともに夢の内容を記した書面が郵便局の金庫に保管されるということまでが行われた。書面は封印され、そこに郵便局長自らが消印を押すという念の入れようだった。
その結果、彼の夢情報(予知夢)は正確であることが証明されたのだ。こうして、ガドリー氏の予知夢のことは世界中の新聞で報じられることになった。
潜在意識は頼られ、求められることを待っている
その後も、ガドリー氏はたまに予知夢が外れることはあったというが、それでもやはり何度も夢によって勝ち馬を当てたとも伝えられる。
どうであろうか?ここまで読んできて、今夜から見る夢に大きな期待を寄せはじめている読者もいるのではないだろうか。そう、自分の心の力を見直してみるとき、また潜在意識というものを意識しだしたとき、それだけでも既にあなたの潜在意識は反応しはじめているのだ。
ガドリー氏も、夢のヒント(情報)をないがしろにすることなく、あれほどに大事にしていたからこそ、彼の潜在意識(夢意識)もそれに応えるべく、常に正確な情報を彼に与え続けていたのではないだろうか。
潜在意識は、常に我々からノックされ、頼られ、求められることを望んでいるのかもしれない。まさに、聖句いわく「求めよ、さらば与えられん」である。そして、活性化された潜在意識は、夢の中で我々に成功のためのヒントを分かりやすく与えてくれるだろう。
さあ、今夜から、心の奥底にある潜在意識と仲良く付き合うことにしよう!現代のガドリー氏になることを夢見て・・
]]>まず自分の潜在意識を活性化させること
前回は、予知夢によって大当たりを続けることも可能だという、ガドリー氏のエピソードを紹介した。普通、予知夢は、近い未来にその人(もしくは近親者)の身に降り掛かる良くない出来事をあらかじめ教える夢というイメージがある。
ところで、そうした事前に危険を察知させるモノ、未来を教えるモノとは一体、何なのか? ある人はそれを神という。あるいは超意識や宇宙意識などとも語られてきた。正体はハッキリしないが、それは未開人にしろ文明人にしろ、皆が心の奥底に共通にもっている「一つの意識」(それゆえに潜在意識という)であることに変わりはない。
その潜在意識は夢の中で我々にヒントだって与えてくれる。より具体的に言うならば、潜在意識は我々の願望を成就するための、そして問題を解決するためのヒントを、常に我々に知らせようとしている。
また、ある人にとっては、何かの願望というよりも、その時に抱えている何らかの問題(トラブル)に、より大きく心を占められているかもしれない。その場合でも、潜在意識は「この問題(トラブル)を解決するための現実的なヒント」を夢の中で与えてくれるのである。ならば、それを利用しない手はないだろう。
以前、夢に問題解決の糸口が見えたという、私自身の体験談も紹介したが、それなども明らかに、日常の中で常に気に掛けていた問題に対して、私の潜在意識が夢の中でヒントを投げ与えてくれたものなのだ。
だが、現代人の潜在意識を活性化させる力は往々にして弱いので、せっかく良いヒントがあっても、なかなかそれに気付かないでいることが多いといえよう。まずはこの潜在意識を活性化させないとならない。では、どうしたらそれを活性化させることができるのか?
寝る前に自分の願望を絵にしてみるのも有効
一つは、自分の願望なり、抱えている問題なりをしっかりと認識していることが必要だ。そのことは前にも触れてある。次にすべきは、その願望が成就するための、または問題が解決するための、祈りである。
祈りと聞いて、宗教臭いと思うなかれ。祈りとは本来、「心から望むこと」。ならば、それは願望が成就した後の、または問題が解決した後の、具体的な自分のイメージを強く想うことにもつながるのだ。大事なことだから、もう一度言おう。願望が叶うことを一生懸命に祈る、というのではなく、願望が叶った様子を強く想い描くのである。そのほうが潜在意識を強く動かせる。
さらに強く潜在意識に作用させるため、寝入りばなに、そうしたイメージを心に焼き付けるのである。眠りの世界に落ち込むとともに、それは潜在意識に届くことになるからだ。
それをより効果的にするのに、願望を絵にしてみるという方法がある。たとえば数字選択式の宝くじでは、自分が選んだ数字で大当たりをしている様子や、競馬の場合では買った馬が優勝するシーンを描いてみて、毎晩その絵を眺めながら眠りにつくなどするのだ。すると翌朝、ある特定の数字が心の中に浮かんできたり、あるいはある馬の残像が脳裏に去来したりするかもしれない。それがヒントだ!
いずれにせよ、眠りにつくときに、何を想っていたかが重要になってくるのである。
]]>湯川秀樹博士の「中間子理論」も夢がヒントに!!
夢がきっかけとなった発明・発見というのは意外と多い。たとえば、あのミシンの発明も、夢が大きなヒントとなっていた。イライアス・ハウという人が、今のミシン針を完成させたのだが、最初はなかなか良いアイデアが浮かばずに、彼は開発に行き詰っていた。ある時、彼は夢を見た。
ミシンが開発できないため、槍を手にした野蛮人から処刑されるという夢だ。だがよく見ると、その野蛮人たちが、上下に激しく振っている槍の先には、穴があいているではないか。「これだ!」と、彼が言ったかどうかは定かではないが、その槍の先の穴こそ、ミシン針のヒントとなった夢の映像だった。
ベンゼン環の化学構造が六角構造であることを発見してノーベル賞をとった、あの化学者のケクレも、やはり当初の研究では、その化学構造の謎に日夜悩んでいたのであった。ある時、彼は不思議なヘビの夢を見た。ヘビは不思議な動きをし、やがて自分の尾をかむと、そのままグルグルと回りだした。
夢からさめたケクレはその姿を書き留め、それをヒントにベンゼン環が六角構造であることを見抜いたのだ。わが日本のノーベル賞受賞・物理学者である湯川秀樹博士の「中間子理論」にしても、やはり夢がそのヒントになっていたという。ケクレと同様、湯川博士も夢を書き留めていた。
芸術の世界でも、夢は大きな貢献をしている。M・シャガールの「顕現」と題した絵は夢をヒントにしているし、スティーブンソン(イギリスの作家)の「宝島」という小説もその内容の大部分を夢の体験から得ていたという。日本では、聖徳太子が著作の執筆中に生じた疑問を抱えて、持仏堂(じぶつどう)に籠っていると、夢の中に金色の人が現れて、疑問を解いてくれた。それが法隆寺「夢殿」の名の由来である。
]]>メンデレーエフの「元素周期律」も夢がヒントに
前回までに、「夢」が古今東西、人類を陰ながら支え、文明を今ある姿に変えてきたということについて述べてきた。えっ、それはいささか大袈裟だろうって?いやいや、そんなことはない。それでは今回も、「文明の推進力」となった夢の不思議な話と、そして前回に引き続いて、「夢による発明成功物語」の、そのほんの一部を紹介していこう。まずは、古代エジプトでの夢見の話から…。
夢のもつ創造性や予言性は、古代エジプト時代から注目されていた。エジプトのスフィンクスの足もとには「夢の碑文」というものが刻まれている。それによると、トトメス四世がまだ子供の頃、昼寝をしているとスフィンクスが出てくる夢を見たという。
夢の中で、スフィンクスは「砂の中から自分を掘り起こしてくれたなら、お前はファラオ(王)になれるだろう」というお告げを残したのだ。彼はその夢の通りに、スフィンクスを砂漠の中に発見し、さらにその後はエジプト新王国第十八期王朝のファラオ、トトメス四世となったのである。
よく「夢は未来をつくる」というが、「歴史は夢の中でつくられる」とも言えよう。人生の半分は眠りの世界。そこで夢として垣間見たものが、人類の大いなる財産ともなったのだ。そして、夢によるミシンやベンゼン環の発明・発見の話を前に紹介したように、近代の世界においても、人類が見る「夢」の内的指導力はもっぱら健在であるようだ。
ベンゼン環の構造を解明したことが、化学の世界を大きく飛躍させたように、「元素の周期律」という法則を発見し、それによる周期律表を手に入れたことは、まさに現代科学の根底を確立することに繋がったといえよう。
実は、その「元素の周期律表」を作成した化学者のメンデレーエフも、そのヒントを夢の中から得ていたといわれるのだ。なんと、夢の中で元素の周期律を垣間見て、その原型をつくったというのだから、凄すぎる。
サルバドール・ダリも夢が発想の原点だった!
ほかにも、フランスの有名な数学者ポアンカレが、ある微分方程式がなかなか解けずに、そのまま眠ってしまった際に、その方程式の解き方を自分自身が学生に教えているという夢をみたことが記録されている。目が覚めると同時に、彼は慌てて、その解き方をメモったのだった。
次は、18世紀のイタリアでの事例。バイオリン演奏家タルティーニが、あるソナタの作曲がうまくはかどらずに、悩む日々を過していたところ、ある晩、悪魔が現れて彼のバイオリンを使って見事なソナタを演奏するという夢を見たという。彼が目覚めて、すぐにそのメロディを楽譜に書いたことは言うまでもないだろう。ちなみに、その作品は『悪魔のトリル』というタイトルで発表された。
また超現実的な絵を描くことで有名な画家のサルバドール・ダリにしても、その発想の多くは夢から得ていたことが知られている。
夢も、そして意識も、物質的な「脳」が創造するものと、我々は普通に考えている。だが案外と、我々は「脳」以上の存在なのかもしれないのだ。この創造の力を活かして、なにも人類の財産といわずとも、最低限、自分の財産くらいは確立したいものだ。
]]>未来の情報を手に入れる予知夢メカニズムとは
無意識の世界は、我々が覚醒している世界とは、また別の次元からできている。そこは過去から現在、そして現在から未来の、一切の時間の流れが、直接的に肌で感じられるような、そんな場である。それはちょうど、物事の因果関係や過去・未来の情報が、ダイレクトに意識の中に飛び込んでくるような、「夢の中」で感じるあの感覚に近いのかもしれない。
というよりも、夢の世界では、我々は本当に、過去や未来と繋がることができるのではないだろうか。「宝くじが大当たりをした夢」を見た後に、実際に大当たりをした人、あるいは「乗っている飛行機が墜落する夢」を見た後に飛行機をキャンセルしたことで、実際の飛行機墜落事故から免れた人など、不思議な体験をもつ人はたくさんいる。そうした予知夢の不思議なエピソードもこれまでに幾つか紹介してきた。
しかし、一口に「予知夢」といっても、そのメカニズムは定かではない。予知夢とは、あの世の者からの吉報や警告なのか、はたまた眠っている間の魂の力なのか?ここで、私の「予知夢メカニズムの仮説」を披露しよう。まず過去・現在・未来と「時空」が連続しているのであれば、未来に起こることはもう既に決まっているということにもなる。
では、何分後、何時間後、何日後、何ヵ月後、何年後に存在する「未来の自分自身」とアクセスし、未来の情報を受け取ることはできないものだろうか。いわば、他人とのテレパシーではなく、過去・未来間をつなぐ「自分自身とのテレパシー」(自己通信)という考えである。
もし未来の自分から複雑な将来の情報を受け取ることができれば、それはノストラダムスのような大予言者となれることを意味する。しかしノストラダムス級の未来予知者ならともかく、凡人には未来からの情報を受け取ることは至難のわざであるにちがいない。未来の情報を受け取ることは、やはり不可能なのか。
感情的で情緒的な人ほど情報を受信しやすい
いや、複雑な未来情報を「思念」として受け取ることは難しいにしても、未来に何かを体験することになる自分自身の「感情」なら、時間を越えて同じ自分が受け取ることもあるのではないだろうか。そう、「感情」も一種のエネルギーなのである。
喜怒哀楽の感情とか何かに感動・感激し昂った気持ちが、過去の自分の無意識内にも飛び火し、そうした感情エネルギーに応じた情景(未来の情報)を、予め夢の中で垣間見たもの、それこそが予知夢ではないかということだ。
だから宝くじが大当たりをした際の喜びの感情や、あるいは生命が危機にさらされた際の恐怖の感情などは、インパクトも強いので、それだけ「感情波」が過去にも伝播しやすく、それが寝ているときの「予知夢」として記憶されるのだろう。
この仮説(予知夢・未来感情伝播説)によれば、感情的で情緒的な人、俗にいう感激屋さんほど、未来の自分自身からの感情を受信しやすい(現時点における最良の選択のヒントを夢から得やすい)ということが言えよう。これは予知夢メカニズムにおける、これまでにはない第三の考え方である。
ともかく夢の中で重要なのは感情面なのだろう。それが悪い感情を伴う、俗にいう悪夢であれば当分は用心しておくのがよい。反対に宝くじに大当たりをして、とても喜んでいるような夢を見たならば、実際に宝くじを買うことをお勧めする。大当たりは間近いかも?
]]>夢から覚めても余韻が残っているものが「予知夢」
大金を拾って喜ぶ夢を見た日に、思わぬ高収入を得たり、恐ろしい形相の怪物に追われて死に物狂いで逃げる夢を見た日に、野犬に追われてヒヤッとしたりと、夢の内容がその日の出来事と奇妙にシンクロすることが往々にして起こる。
このことを人は「まぐれ」という。他に納得のいく説明ができないからだろう。しかし、これは「まぐれ」などではない。いわば「しるし」(徴)、「しらせ」(知らせ)なのだ。
前回、未来の自分から過去の自分への無意識的なテレパシー通信(感情伝播)という可能性(仮説)を述べた。すなわち未来の自分からの「感情」や「感覚」が現在の自分の無意識内に伝播したものが、予知夢や予言とよばれるものの正体ではないかとする説である(「感覚」の伝播のほうが「感情」のそれよりも、より高度な情報となるだろう)。
これが「未来のしるし」となり、「無意識の知らせ」ともなる。だから「虫の知らせ」と呼ばれる現象とも関係があるのだろう。「虫」というのは「無意識」→「無識」→「虫」となったのかもしれない。
では、俗に言う「予知夢」と普通の夢とをどのように見分けたらよいのか。それは例の仮説から考察するならば、夢から覚めた後にも夢の余韻が残っているもの、もっと具体的に言えば、夢の中の自分の感情や感覚が現実世界の自分のそれと共鳴している部分が多い場合、それは予知夢である可能性が高いと言えるだろう。「リアルな夢」というやつだ。
脳は、過去も現在も未来も区別しない。現実と非現実とを分けることもない。だから夢の中では過去と未来が同居している。また何かに恐れることがあれば、それは実際の肉体においても緊張状態をつくりあげる。心拍や脈は上がり、手にも汗をかくだろう。現実と同じように、脳はエンドルフィンやアドレナリンなどの脳内ホルモンを分泌させるからだ。
ここで述べた「脳」という言葉を「無意識」と置き換えても同じことである。夢も一つの現実に過ぎない。そして、無意識はマトリックスなのだ。では、「予知夢」と思われる夢を見て、その内容から未来の情報を受け取ったとしよう。そして仮にそれが好ましくない未来であった場合はどうしたらよいのか?
常に願望をイメージすることが願望成就の秘訣!
大丈夫。それが不吉な未来の内容であっても、現在を変える努力をすることで、未来は変わるはずなのだ。未来が変わらなければ、未来を知っても、あるいは努力をしてみても無意味ではないか。
たしかに、過去・現在・未来はつながっている。だが、この一瞬一瞬の現時点からは枝分かれした、幾つもの未来(可能性の世界・パラレルワールド)が同時に広がっているのだ。予知夢で見た「未来の情景」は、そうした可能性の世界の一つにすぎず、それは現在の行動を変えることで、確実に変えていくことができるのである。
ある想いをもち続けることも、未来(運命)を変えることにつながる。それが悪い想念であるならば、自己をネガティブな世界へと現実化してしまうだろう。想いのエネルギーに善悪の区別はないからだ。
今のこの瞬間から枝分かれする無数の可能性の世界のうち、どこに自己を見出すのか、それを決めるのは、常にあなただけなのだ。願望成就の秘訣は、常に願望イメージを心に焼き付けておくことだ。それは写真の現像・焼き付けと基本的には同じ作用である。
身の回りの空間は印画紙のようなもの、そして想念は露光された像のようなもの。想念の集中と持続は、願望というネガから実像というポジをつくる過程にあたるのだ。これが、私が自分の体験からつかんだ願望成就の極意である。
]]>夢をキャッチする脳は現実と非現実を区別しない
これまでいろいろな正夢のエピソードを紹介してきた。そして、その正夢を単なるまぐれや偶然といった言葉で片付けず、そこには何らかの予知夢を可能にするメカニズムも働いているのではないかと仮定したうえで、そうした仮説を挙げてきたりもした。
予知夢とは、夢で見た内容が数日内に現実のものとなる夢。そのことから、現実に夢のとおりのことが起こった後に、はじめてそれが予知夢であったことが判明したりもする。「これは予知夢だろうから、数日内にこういうことが起こる」と予言めいたことを言う人もいるが、たいていは後から予知夢と気づくことのほうが多いのだ。
しかし、もしも見た夢がすぐにも予知夢と分かるようになれば、それこそ大変な応用価値があることがわかる。ただ、予知夢であることが事前に分かったとしても、未来は不確実な形でしか見えてこないだろう。なぜなら普通の夢の中の映像やストーリーと同じで、未来の映像も曖昧模糊としたイメージでしか我々の脳には伝わらないからである。
しかし、未来の映像が欣喜雀躍したくなるほどの喜びを伴う場合、その感覚や感情の余韻だけは、目覚めた後にも強く残っていることが多いだろう。感覚や感情が強いほど、強烈な印象を残すことになり、脳が、夢の余韻に浸っているわけである。脳は現実と非現実とを区別しないのである。
そこで、この強烈な印象を残す夢、つまり目覚めた後も感情と感覚に余韻を残している夢というものを、正夢となる可能性の高い、「予知夢」の第一候補として考えてみたわけである。
予知夢とは、夢を利用した一種の「時空投射」
前回、予知夢のメカニズムについても考えてきた。それは未来からの、いわば自己通信の可能性もあると述べた。今回もそれについて述べてみよう。
未来の自分自身からの感情や思考が、ちょうどラジオの電波のような感じで、現在の(寝ているときの)自分の「脳」というアンテナにキャッチされるという考えだ。つまり予知夢で見る夢の内容は、実際に未来でその出来事を体験している自分自身の感情や感覚が、過去へと飛び火したものであるということだ。
感情や感覚も波、そして思考も電波のような波と考えると、そうした感情波、思考波は常に空間を伝播していることになる。それがラジオやテレビの中の共振回路と同じように、同じ自分自身と共振したことで、未来の自分の感情や感覚と共鳴できる、というわけだ。
ラジオなどの電波は空間のみを飛び交うが、もしも思考波が量子のようなものだとすると、それは単に空間にとどまらず、時空を越えて伝わることも考えられよう。過去から未来へという時間の移動があっても、同一人物であることには変わらない。要するに同一人物は同一周波数ともいえるので、これが未来から過去へと同調することも考えられるのだ。
予知夢とは、夢を利用した一種の「時空投射」とも言えるのかもしれない。
「自己テレパシー通信」でデジャヴを再現できる!
30分後に自分が知ることになるもの(見るもの聞くこと、すなわち今はまだ知り得ないこと)、それが30分前に自分があらかじめ直感で得た情報と一致した場合、誰でもちょっとした驚きを覚えるだろう。その驚きの感情・感覚の波が、30分前の自分の脳へと投射することで、30分後の何らかの情報もある程度は伝播する、といった時空のループ構造もあり得るもしれない。
つまり、近未来の自分が体験することになる感情や感覚的な印象は、時空を超えて過去の自分へと無意識的に伝播しているということはないだろうか。前回までにそうした可能性について述べてきた。案外、それは古くから虫の知らせや予知夢と言われてきたものの正体でもあるのかもしれない。さらに、デジャヴという、あの不思議な体験もまた、この可能性を示唆している。
デジャヴとは、初めて体験するにもかかわらず、すでに見た覚え、すでにやった覚えのする不思議な感情のことで、日本語では「既視感」(つまり既に視た感じ)ともいう。
デジャヴのメカニズムはまだ解明されていない。だが、「あ、これは前にも体験したことがあるな」という、あの一種独特な感情は、ひとつは夢の情景が思い起こされたときの感覚とも似ている。そして、多くの人がデジャヴの体験をもつことを考えると、我々は誰もがみな、一度は夢の中で未来を先取りした体験をしているのかもしれない。
夢の中での未来体験が実際の世界での体験とダブった時に、その不思議な感情が沸き起こるというわけだ。となると、我々は常に健忘症のような状態で、せっかくの未来夢を思い出せないまま日常を過ごしていることになる。
それでも時たま、夢で見た未来のヴィジョンが脳裏をかすめることがあり、それこそがデジャヴと呼ばれる不思議な感情の源泉となっているのだろう。そして、デジャヴを人為的に起こさせたもの、それが自己テレパシー通信に他ならない。
寝入りばな30分後にトランプの数字がわかった!
実は10年ほど前のことだが、「自己テレパシー通信」仮説を裏付けようと、一つの実験をやってみた。トランプの52枚のカードからあらかじめ一枚のカードを選び出し、それを見ないように伏せたまま、寝入るのである。
その際、30分または1時間後に目覚ましを鳴らすようにセットして、「今はまだ知り得ないが、30分(1時間)後には確かに知ることになる、そのカードの数字とマーク」を意識しながら眠りに陥るようにした。
何度か試した実験の結果、消え行く意識の中、頭に浮かんでくる一枚のカードは、30分(1時間)後に実際に目にするカードと同じ数字とマークであることが多かったのだ。
特に、眠気があるとき、あるいは疲れていて、横になったらすぐにも寝られるくらいのときが、もっとも的中率が高いといえよう。だから白昼夢など深いまどろみ、またうたた寝時にも、直感的イメージが得られやすい。
このような状態のとき、左脳から右脳へスイッチが切り替わるのだろう。つまり、論理的思考を主とする左脳から、直感的イメージを主とする右脳が活性化するのだ。
なんにせよ、右脳的イメージ能力は重要である。それは単に発想力や創造性ということに限らず、予知機能(未来ヴィジョン受信機能=デジャヴ機能)さえも備えていると思われるからだ。この仮説をもとに、夢意識からの情報により宝くじを当てたという方はぜひ、そのときの様子(体験)を知らせてほしい。
]]>白血病さえも治す「治癒の想像力」とは?
夢の中ではあらゆる願い事が可能となる。またあらゆる恐れも具現化してしまう。そして、日常の世界でも、ときおり奇跡とよばれる現象が起こる。基本的に、この世界は夢と同じように無限の創造性を秘めたものなのである。
とくに奇跡とか超常現象といった不思議なことに、興味をもつようになると、そうした神秘的な体験、または内的体験が続いて起こるようなことがある。我々が無意識の世界を意識することで、無意識もまた我々を意識するようになるからだ。
まずはあなた自身が、この世界で奇跡(超常現象)を引き起こすのに必要な触媒となる。要は、あなたの創造力こそが問われているのだ。創造(クリエーション)は想像(イマジネーション)と、「ネガとポジの関係」にあることは前にも述べた。
たとえば、こんな例がある。白血病の子供に、体内の悪い細胞を悪の宇宙船と見立てて、これらを自分の体の免疫細胞(正義の宇宙艦隊)が破壊し尽くし、勝利を得るというイメージをつくってもらい、それを楽しんでもらった。そうしたイメージを続けさせることによって、実際に白血病が治癒していったのだ。
これは白血病を治したイメージ療法(サイモントン療法)として有名な例であるが、こうした「治癒の想像力」は誰にでもある。ただ、その「想像力」(創造力)というのは、学校で教わるものでもないため、一生の間、気がつかないままで過ごしてしまうことのほうが多いのである。
世界各国で研究されている「ドリーム・コントロール」
それが、20世紀までの人々の生き方であったが、この21世紀にはずいぶんと人間の潜在能力や創造力のことが解明されていくことだろう。そうなれば、近い将来は小学校の授業にも「創造力の応用学習」とか「夢見の効果的実習」などといった科目が取り入れられるようになるかもしれない。
実際、「ドリーム・コントロール」の研究は今、各国で進められている。もうだいぶ前のことだが、ある企業から、外国で作られた「明晰夢を見るための訓練装置」のマニュアルを手渡され、その翻訳を依頼されたこともある。
「明晰夢」とは、字の如く「明晰な内容の夢」ということだが、その夢の中に、日常の意識を持ち込んで、より積極的に問題解決に役立てようとするものである。つまり、枠にとらわれず、発想が豊かになる明晰夢を利用して、自己実現や問題解決に結びつけるというわけだ。
訓練装置は、そうした夢の中で日常の意識がもてるように、あるいは、これが夢であると自覚できるように、訓練するためのものであった。もちろん、装置によらずとも、そうした明晰夢を見ることは可能だ。それには、やはり常日頃から問題意識を強くもつことが大切になってくる。なにかの問題を抱えていたり、あるいはどうしても実現してほしいことがあったりする場合、まずは真剣にそのことについて、あれこれと思いを巡らしてみることだ。それが昼間のうちに左脳で行なうこと。
そして、夜の時間は右脳が請け負うことになる。あとは、ただひたすらに「こうなりたい」というイメージをもって、そのまま眠りの世界へ入るのだ。うまくいくと、それが明晰夢となって、問題解決や願望実現のためのヒントを垣間見せてくれるかも。